2005年5月15日
ちば緑耕舎 第2回田んぼの生きもの調査 速報版VOL.5

5月15日、千葉県栄町の農業団体「ちば緑耕舎」で行われた、生きもの調査は、生協「エルコープ」の田植え交流会とタイアップ。生産者のほか、生協組合員約100名が加わりました。午前中は、田植え体験を行なうかたわら、調査スタッフが生きもの調査を行ない、午後からの「自然観察会」では、鳥類やカエルなど、田んぼ周辺の生きものを観察しました

(写真:調査の様子)

「生きもの観察会」と同時開催

生きもの調査は、ちば緑耕舎のメンバーのほか、千葉県立茂原農業高校の生徒さんや印旛沼土地改良区のみなさん、エルコープの組合員・役職員ら、計8名が中心になって行いました。

 一般的には水を抜く冬場にも水を張る「冬期湛水(ふゆみずたんぼ)」、「減農薬・減化学肥料栽培」、「慣行栽培」の3カ所で比較調査。田んぼの水質や気温を調べる「生息環境調査」と、土のなかのイトミミズとユスリカ(幼虫)を数える「土のなかの生きもの調査」を行いました。

「土のなかの生きもの調査」では田んぼを耕し、土を豊かにする働きがあるイトミミズの数は、冬期湛水水田で約1050万匹とほかの水田に比べて最も多い結果。前回の調査時よりは減少していますが、「代かきをして土がかき混ぜられたためではないか」と調査の指導を担当した千葉県立茂原高校の渡辺英二教諭は考えています。

 「今後、茂原農業高校の生徒のみなさんも、調査の一般参加者に調査の意義などを説明できればと思っています。一般の方と接することで、生徒も大きく成長してほしいです」と、渡辺教諭。
「田起こし中に野鳥が集まってきて、機械に巻き込まれんばかりだった」と、夢中に語るちば緑耕舎のみなさん。データ管理担当の荒尾稔さんは「田んぼの生きものは農家のみなさんに元気を与えてくれるのではないか」と話しています。

土の中の生き物調査

田んぼの生き物がつなぐ心と心 生産者・消費者

“産地交流”の一貫として生きもの調査・自然観察会(エルコープ 波多野保子さん)

生協組合員が産地へ積極的に訪れる「産地交流」を行っている、ちば緑耕舎とエルコープ。今年度は初めて、年間を通して交流活動に参加する『たっぷり体験コース』、イベントごとに参加を募る『スポット体験コース』の2コースにわけて参加募集を行いました。『たっぷり体験コース』には、「30〜40代の夫婦、小学生のお子さんがいる」といった家族を中心に91名の参加があり、産地への関心の高さが感じられます。

 今回、生きもの調査と同時に行われた「田植え交流」では、子どもはどろんこになりながら田植えに夢中。一列抜けたり、間隔が空いたり、はたまた途中から2列が1列になったり……。あとから生産者が(近年は田植え機でしか植えませんので、これまた慣れない手つきで)追いかけて直していく、というユーモラスな交流になりました。 (写真上:楽しいランチバイキング)

お昼のランチバイキングの料理は、ちば緑耕舎の奥さん方の手作り。お米を主役にした心のこもった料理を囲んで、生産者と組合員(消費者)がわきあいあいと団らんすることができました。お米を囲んで生産者と消費者の心の交流がふくらんでいきます。

地域の活性化につながる田んぼの生きもの(荒尾稔)

今回の交流会、午後からは茂原農業高校の渡辺英二教諭(調査隊長)、生きものに詳しいエルコープ職員の宮城直さん、そして「日本雁を保護する会」会員で田んぼの生きもの調査プロジェクト記録管理グループの荒尾稔の3人を「自然観察水先案内人」として、自然観察会が開かれました。

農家の人たちも、普段は作業に手一杯で、自然の生きものとじっくりふれあう機会は少ないのでしょうか。自然観察会ではツバメがたくさん観察できましたが、生きものにあふれる冬期湛水の田んぼには多く集まっているようでした。

田んぼに生きものが増えたことがきっかけで、「あの鳥は何?」と、農家同志の会話もはずみます。 田んぼの生きものは、環境だけでなく、農家のみなさんや消費者にも元気を与えてくれます。田んぼの生きものの再生が、地域の活性化につながることを願っています。

 

(写真より:メダカはいるかな?)

 

田植えと自然観察レポート>>
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-発行:田んぼの生き物調査プロジェクト-