どんな困難にも・・・
 
10年振りの大凶作※1  
「1993年の平成の大凶作※1は岩手県で作況指数※2は33であった。
93年の6〜8月の平均気温は低く寒くて、夏の8月お盆頃に
ストーブを出した」とJAいわて花巻の小原さんは当時を振り返る。
今年の冷夏はそれに次ぐ10年ぶりの大不作となる。
今年の東和町の
作況指数※285まで落ちる。
約2割は収穫量が落ちる計算だ。
   
1993年の大凶作※1からの教訓
その中でも産地は絶えず努力してきた。
まずは、「冷害に強い品種の選択」である。
1993年当時はササニシキが約7割。
ササニシキは寒さに弱く、
冷害の影響をまともに受けてしまい収穫量が減った。
しかし、現在は冷害に強い「ひとめぼれ」を
普及させ約7割と多く栽培しているので、
極端な収穫量の減収にはならなかった。
次に「栽培中の水管理」である。稲はもともと、
熱帯性植物であるため、基本的に寒さに弱い。
寒さの影響を少なくする為に、稲穂が出る1〜3週間は、
田んぼに水を張る。外気温よりまだ水温の方が
暖かいので水を張ることが、保湿の役割を果たす。
朝晩の温度が下がる頃に、
稲を寒さにさらさない工夫である。

産地の努力を知ること
しかし、産地側の農業を続ける大変さをJAの小原さんは言う。
「東和町の専業農家は約3割とそう多くない。約7割が兼業農家であり
今年の異常な冷夏には水管理が効果あると解ってはいても、
毎日の水の管理を出来ない兼業農家の現実もある。」
その中で、出来る限りの栽培管理努力でやっと育てた今年のお米。
「産地の現状や苦労を少しでも解ってほしいし、
そんな消費者に私達のお米を食べてほしい」と
水稲部会長の小原君雄さんが語った。
※詳細は"きなり"表紙掲載!



JAいわて花巻 水稲部会長
小原 君雄さんと、組合員のお子さん 

人と人との交流
田植え・草取り・稲刈りの交流も毎年活発におこなわれ、産地か生協祭りや、しめ縄講習会などで来てもらう交流も行っている。
「食の安全・安心」を軸に、人と人との親交を深めている。
農薬を減らした減農薬・減化学肥料栽培「ひとめぼれ」は昨年で約1100tの供給となっている。


稲刈り交流会のようす


用語説明
※1大凶作・・・1993年の7月中旬から8月下旬まで、オホーツク高気圧の影響で、ヤマセが吹き荒れ、冷害となった。
          この年の作況指数※2は全国平均で74と大凶作となった。
          宮城県で38、岩手県33、北海道40と戦後最低の作況を記録した。

※2作況指数・・・その年の予想収穫量を平年の収穫量で割った比率。15年産は、10月15日現在で90。
           農林水産省が発表する。