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「優先排除農薬」の意味は?

パルシステムが自主的に定めた「優先排除農薬」

一般に農薬は、「農薬取締法」という国の法律によって、作物別に使用できる農薬が決められています。昨年、「無登録農薬」が社会的な問題になり、農薬に「登録制」のあることを初めて知った方も多いかもしれませんね。

さて、農薬取締法は産直産地に限らずすべての生産者に適用される法律ですが、「優先排除農薬」は、パルシステムの自主的な基準。専門家の指導を受けながら、現在登録されている農薬全体のなかから、急性毒性、発がん性など8項目の毒性評価の数値がとくに高いものを選び「優先排除農薬」としています。

*パルシステムでは、優先排除農薬以外に、次の3つの観点からとくに大きな問題が指摘されている農薬を「問題農薬」とし、排除または他の農薬への転換をうながしています。
1.環境ホルモン由来物質の疑いの強い農薬、2.残留性の高い農薬、3.オゾン層の破壊につながる恐れのある農薬。


「農薬に関してパルシステムは、どこより厳しいよ」
「優先排除農薬」は、法律的には使用が認められている農薬。なかにはリンゴ栽培に使われている「キャプタン」(殺菌剤)のように、一般の農家では「特効薬」として重宝されている薬剤も少なくありません。

しかし、「パルシステムはどこより厳しいよ」と生産者が口をそろえて言うように、パルシステムでは産直産地に対し、できるだけ優先排除農薬の使用をひかえること、また、毒性の低い他の農薬へ転換することをすすめてきました。

その結果、2002年度までに30の産地で、すべての生産者で優先排除農薬の不使用が実現。その他の産地でも、完全には排除できないまでも、収量や品質に深刻なダメージを与えるぎりぎりのところまで使用を見合わせるという意識が、徐々に根づいています。

写真は、茨城産直センターの「産直トマト」生産者・塙さん。産直産地では、トマト栽培でも「天敵農法」や「土壌の蒸気殺菌」を取り入れ、農薬使用をできるだけ抑える努力を進めています。


「禁止農薬」にしない理由。
「優先排除農薬」は文字通り、優先的に削減していく農薬。でも、なかには、「優先排除なんて中途半端。禁止にすればいいのに……」という組合員もいるかもしれません。

しかし、これまで使っていた農薬を中止する、または変えるということは、生産者にとってそれほど容易なことではありません。右の表に示されているのは、一般的な栽培法で農薬を使用しなかった場合の収穫量の減少率。農薬を使わないということは、このように、大幅な収量ダウンや農薬を使わない農法を取り入れることに伴うコスト増など、生産者にはとてもリスクや負担が大きくなります。

パルシステムでは、生産者に対して一方的に農薬の使用を禁止するのではなく、使わなくてもすむための条件づくり(農法・技術の研究、くらしや食の見直しなど)を生産者と消費者とがいっしょに考えながら、農薬に頼らない農業の拡大を進めています。

農薬を使用しないで栽培した場合の病害虫などの被害に関する調査(1993年)
社団法人 日本食物防疫協会
作物名 推定収穫減少率
(平均)%
水稲(10) 28
小麦(4) 36
大豆(8) 30
りんご(6) 97
もも(1) 100
キャベツ(10) 63
だいこん(5) 24
きゅうり(5) 61
トマト(6) 39
ばれいしょ(2) 31
なす(1) 21
とうもろこし(1) 28
作物名右( )は試験例数(1991-1992年に実施)
農薬のない頃は、どうしていたんだろう?

その昔、日本では、「虫追い」、「虫送り」といって、農家がみんなで太鼓、半鐘、たいまつなどをもち、声を出しながら田んぼのまわりを歩き、稲に付く虫を追い払ったといわれています。江戸時代には鯨からとった油を水田に撒き、稲に付いている害虫を払い落とす方法が発明され、昭和の初期まで続けられました。また、戦前には除虫菊(蚊取り線香と同じ成分)、硫酸ニコチン(タバコから)などを用いた殺虫剤、銅、石灰硫黄などの殺菌剤など天然物由来の農薬が使われていました。
(農水省のホームページより一部抜粋)



〜 掲載:2003年10月 〜




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